夏の終わり、秋の始まり

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この夏の休日は、ほとんど家に籠っていた。昨日は、面接をした時からお世話になりまくっている上司の奥様の通夜だった。いつも上司は寡黙な人だが、飲み会の時になるとビール1杯で酔いが回り、楽しい人になる。そして奥様のことを語る。猫が奥さんにだけ懐くんだって話してくださったエピソードや、「かあちゃんは、凄く優しくて良い人なんだ。」と絶対に奥様の悪口を言わなかった。

私は親戚が少ないため、葬式と無縁のような生活だった。最新の通夜に驚いた。遺影がデジタルなのだ。遺影は1枚じゃないんだ・・・・・・。時代の波についていけない自分がいた。向日葵畑を背景に奥様は最高の笑顔の1枚だった。その写真から、奥様の人柄が伝わってくる。リースの請求書にあった物件が、これなのかと納得し高いリース料だったと思ったんだった。

遺影のデジタル化で、生前の奥様と家族の写真が20枚くらい上映される。どの1枚も、みんな笑顔の1枚だった。あまりにも早い突然の死。持病があったため覚悟していたこともあったと思うが、上司が涙ぐんでいて、私も先輩も涙が出てきた。お会いしたこともなかった奥様だが、かれこれ4年の歳月に話を聞いていたから思い出すと涙が出てしまった。今までは飲み会の時に、帰りの電車に乗せ、陽気に酔っぱらう上司を最寄り駅で起こす役目。自分が、しっかりしないといけない重要な役目。

最寄り駅に、奥様が迎えに来てくださっていたのだ。これからは、自分が車の時は、送り届けますと誓って会場を後にした。

仮決算と、業務の畑の作業、仕事を離れた日々のこと。この夏は、目まぐるしかった。とにかく夏の疲れが一気に出てきた。出かけるパワーがない。夏の休日に出かけたのは、車の6か月点検と、日々の生活に必要な買い物だけ・・・・・・。

家事や庭作業、断捨離、昼寝、そして読書が夏の休みの日のスケジュールとなった。どの本にも、様々な人生があって、共感したり、こういう考えがあるのかと考えたり。私と同じだと思って時折、笑ったり、ほっとしたり、この登場人物・・・・・・許せないと思って怒ったり。小説の話と実際の日々のことがリンクしたりする。

家と職場の往復でお金を使わない。繁華街のオフィス街だと誘惑があり、お金をついつい無駄遣いするとは友の話。普段のお小遣いは、本当に少ない金額で十分に生きていける。コンビニとスーパーと書店のみしか往復の県道にはない。ブティックもなければ、おしゃれな雑貨屋もない。ゆういつ楽しみにしている書店で、気になる本を購入していた。ついこの間、本をポチっしようとしたら、注文できないと表示。

最近CDもそう。時間が少し経つと購入できなくなってしまう。だから、購入できなくなる前に気になる本を何冊も抱えレジに行く・・・・・・。

夏に読んだ本
「ふるあめりかに袖はぬらさじ」有吉 佐和子
「世界中で迷子になって」 角田 光代
「彼女に関する十二章」中島 京子
「あの家に暮らす四人の女」三浦しをん

そして今日から、湊かなえの「山女」を読み始める。今日の予定では、藤田嗣治の展覧会に行く予定だったが、絵画を見る気分になれない。戦国時代の激しい時代が好きな私が楽しみにしている「関ケ原」も来週にスケジュールを変更した。

「山女」では、どんな人生が待っているんだろうか・・・・・・。楽しみである。そして、私の今年の夏が終わりを告げようとしている。夜の静けさの中の蟋蟀の鳴き声、稲穂の波。秋の始まり。刻々と時が流れていく。
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by aipopy | 2017-08-27 09:48 | 綴ること | Comments(0)